TENGAで働く人たち
Interview

使用感と世界観を追求し、「iroha」のブランド力を高める

製品開発部 プロダクトデザイナー

Gemma 2018年入社

Profile
生まれ育ったヨーロッパで出会った「iroha」のデザイン性に感銘を受け、株式会社TENGAに新卒でプロダクトデザイナーとして入社。「iroha」製品の企画・デザインはもちろん、リリースに至るまでのプロジェクト全体のマネジメントの役割も担う。

デザイン性の高さに驚きTENGAへ

入社の経緯を教えてください。

大学ではプロダクトデザインを専攻していました。ひとくちにプロダクトデザインと言っても分野は様々ありますが、私は自動車や家具・おもちゃなどのデザインより、フェムケアやウェルネス分野に興味がありました。
というのも、大学で生理用品やマッサージアイテムなどを研究・デザインする中で、この分野で質の高いデザインの製品が世の中に少ないと感じていたからです。当時はこの分野でしっかりとしたプロダクトデザインをやっている企業が思い浮かびませんでした。

 

そんな中、当社の女性向けブランドである「iroha」の存在を知って、デザイン性の高さに驚いたのが入社のきっかけです。フォルムのかわいらしさはもちろんですが、機能性の高さも兼ね備えていて、プロダクトとしてのクオリティが高く「どこのメーカーが作っているんだろう?」とすぐにWebで調べました。そのときTENGAという日本のメーカーであることを知りました。
実際、当社のアイテムは「レッド・ドット・デザイン賞」のプロダクトデザイン賞を受賞していて、TENGAのものづくりは広く世の中に認められていると感じます。

 

当時はヨーロッパに住んでいましたが、大学を卒業したら国外に出たいと思っていたこと、母が日本人で日本語ができたこともあり、なんとなく日本で働くことをイメージしていました。ですから割とナチュラルな感覚でTENGAにエントリーしましたね。無事に内定を受け、現在に至っています。

 

デザイナーがプロジェクトの責任者

プロダクトデザイナーの仕事内容を教えてください。

一般的に「プロダクトデザイナー」と聞くと、製品のフォルムや機能・構造をデザインし、どんな素材を使って形にするかを決める仕事…だとイメージされるかもしれませんが、TENGAの場合はそれだけではありません。
当社のプロダクトデザイナーは、製品のデザインだけでなく、スケジュール通りに開発が進むようにプロジェクトマネジメントも担います。事業計画に沿って製品のリリース日が決まっているので、そこから逆算して、製品の仕様や生産ラインに乗せるタイミング、パッケージのデザインなどを決めていきます。使用する素材によって利益率なども変わってきますから、コスト観点も踏まえた上で「新規性」や「irohaらしさ」を追求しています。

 

プロジェクトのコアメンバーは、プロダクトデザイナーと設計担当、製造技術担当の3~4名、部分的に関わる品質保証や購買の担当者を含めても6~7名という体制でひとつの製品を開発します。期間は1年半から2年ほど。私は新卒入社だったのではじめは先輩のアシスタントとして仕事の流れを学び、入社から2年ほどで初めて自分のプロジェクトを担当することになりました。

 

多くの人と関わりながら進めるものづくり

一緒に働く社員や、環境について教えてください。

今では当たり前の感覚になりましたが、TENGAではどの職種のスタッフも強いビジネス観点を持っていて、たとえば「売れる価格か?」「利益はどのくらいになるか?」「ターゲットはどういうイメージか?」などをプロジェクトメンバー全員で議論しています。社内だけでなく、様々な素材を扱う企業様からの提案も含めて、フラットに幅広いアイデアを取り入れながら「irohaらしさ」と「新規性」の両立を目指して製品づくりを進めています。

 

ちなみに、私が初めて手がけた「iroha petit」という製品は素材に寒天を使っていますが、それも寒天メーカー様からの提案がきっかけでした。従来のシリコンやゲルとは違う使用感で、使い切りタイプのため低価格を実現でき、新しい販路の開拓にもつながりました。

 

そんな当社ですが、2023年4月に本社が晴海トリトンスクエアに移転しました。社内は創造性を刺激してくれるようなデザイン性の高いインテリアです。広いワンフロアに全部署のスタッフが勤務しているので、コミュニケーションもより一層取りやすくなりました。もちろん、業務の状況や予定次第でテレワークもOKです。働きやすさがアップグレードされた感覚があります。

 

自らの働きかけが新しい価値を創造する

担当した製品の開発段階で印象に残っていることはありますか?

これまでに2つの製品をリリースしましたが、特に1つ目のアイテムは困難の連続でした。
初めて自分でプロジェクトを進行するということもあり、先輩社員に都度確認を入れつつ開発を進めていましたね。当初は1つのデザインで進める想定だったのですが、開発途中に3つのデザインバリエーションで展開することになり、その追加分のデザインが難航しました。毎週行っている会議に試作品を提出するのですが、他社では作れない「irohaらしさ」と「使用感」の2軸で議論になり、なかなかGoサインが出ず…。最後のほうは微妙に形状を変えながら何度も試作を繰り返して、ようやくOKが出たときは本当にうれしかったです。

 

このときの「とにかく自分から働きかけて、コミュニケーションを取りながら仕事を進めていく」という経験が、2つ目の担当製品にも活きています。2つ目の担当製品には、家庭用ゲーム機に使われている振動体を採用しました。音波で振動するため周波数を調整すれば無音になりますし、振動の質を変えることもできます。最適な設定を模索した結果、「iroha mai」というアイテムをリリースすることができました。

 

 

デザイナーとして、海外のマーケットに挑戦したい

今後、取り組んでいきたいことはありますか?

入社してから、本当に幅広い知識や経験が身につきました。デザインスキルはもちろん、技術部門と連携することで構造設計の知識が深まり、メーカー様からの提案を通じて電気関係の知識や素材ごとの難易度も理解が深まったように思います。なにより、プロジェクトの責任者としてマネジメントスキルが身につきますから、独立できるくらい幅広い知見を得ることができると感じています。

 

まずはチームとしての成長が第一です。今は上司、私、アシスタント、新卒の社員で活動していますが、コア業務にもっと集中できるように分業を進めるなど、業務効率を高めていきたいと考えています。

 

そして、私個人としては海外マーケットに挑戦してみたいです。セルフプレジャーに対して、日本と海外ではユーザーのニーズが違います。日本ではまだまだオープンになっているとは言い難く、特に女性向けに関してはそれが顕著です。海外は日本よりオープンなイメージがあり、製品にもフォルムより機能性が重視されているように思います。そういった違いを現地調査なども行いながらマーケティングして、海外でも多くのお客様に選ばれるような製品を作りたいですね。

 

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