「iroha」をTENGA以上のブランドに。
営業本部 irohaセールスマネジャー
Aiko 2017年入社
- Profile
- 前職の美容部員からキャリアチェンジし、営業担当としてTENGAに入社。入社当時から一貫して女性向けブランド「iroha」を担当し、2022年からはセールスマネジャーとしてiroha営業チームを率いる。
新しいことにチャレンジするのは楽しいこと
入社の経緯を教えてください。
私が入社した当時は、本社が中野坂上の雑居ビルにあって、製品としてのTENGAのイメージも今ほど確立されたブランドイメージはなく、「ユニークなセクシャルグッズ」と認識されていたように思います。私自身もTENGAをなんとなく知っていたレベルでしたが、公式サイトを見たときに女性向けプレジャーアイテムのirohaが発売され、女性の気持ちを理解できる営業職を募集していることを知りました。
それまでは美容部員をはじめとした接客の仕事をしていましたが、「そろそろ腰を据えて長く取り組める仕事を」と考えていたタイミングでもあり、公式サイトを見たその日に営業職に応募しましたね。
面接でいろいろな話をしたところ、とても盛り上がって(笑)。一次面接なのに途中から社長も参加したことに驚きましたが、その場で内定が出たことにはもっと驚きました。性に関連した仕事をすると聞いて家族や友人は心配だったみたいで、正直言って私自身も悩みました。ですが、業界も、製品も、営業職という仕事も、すべて自分にとっては新しいこと。それらにチャレンジするのは楽しそうだという想いが勝って、入社することを決意しました。
セールスマネージャーになった今も、忘れない仕事の原点
irohaの営業として、入社してからどのような経験を積みましたか。
営業職は未経験だったこともあり、まずはお客様の購買行動を知るために自社製品の店頭販売からキャリアをスタートしました。ちょうど「iroha INTIMATE CARE」というデリケートケア用の化粧品をリリースした直後だったので、ポップアップストアや取り扱い店舗を巡回するような形で、一般のお客様に接客販売したんです。irohaがお客様にどう受け止められているか、どんな商品にニーズがあるか、どんな売り場にすれば手に取りやすいか。そんなことを考えながら販売接客する日々でした。
2年ほどそのような働き方をしてから、本格的に営業職として稼働することになりました。初めて担当したお客様は大手ドラッグストアの本部。先輩に同行してもらって、営業の仕事の流れを学びましたね。本部への提案が通ると数百店舗に当社の製品が導入されるのですが、このスケール感は営業職ならではです。
そんな風に法人営業として仕事をするうちに、気がついたらマネージャーの肩書きがついていたという感覚ですが、今は2名のメンバーをマネジメントしながら一緒に提案営業をしています。営業同行をされる側から、する側に立場が変わりましたが、今でも仕事で大切にしていることがあります。それは「自分以外は全員お客様である」という考え方。店頭で販売をしていたときは、目の前にいるお客様がirohaの購入検討者でしたが、営業として法人と向き合う今も同じ気持ちです。数百店舗の商品構成を決定する方も、通販会社の担当者も、販売店の売り場担当者も、全員がirohaを購入する可能性がある大切なお客様。店頭販売を担当したことが、今思うと良いキャリアステップの第一歩になったなと思いますね。
ここ数年の変化がirohaの追い風に
ここ数年でirohaの取扱が急増していますが、きっかけとなるような出来事があったのでしょうか。
今では、大手ドラッグストアの店頭にデリケートゾーンケア用品のiroha INTIMATE CAREやプレジャーアイテムのirohaシリーズが並んでいます。販売数も順調に伸びていますが、ここまで来るのに様々な創意工夫をしました(詳しくはこちら)。
販売開始当初のお客様の認識は生理用品と同じで、レジに持っていくのも恥ずかしいという購入ハードルが高い状態でした。そこから大きく状況を変えたのがコロナ禍。「おうち時間」が増えたため、洋服やメイクなど外側のケアではなく、ボディメイクやVIO脱毛など内側のケアに時間やお金を使う方々が増えましたね。その流れでiroha INTIMATE CAREの販売数も一気に伸び、品薄になることもあるくらいでした。
もうひとつ、今も追い風となっているのが「フェムテック」「フェムケア」の広がりです。フェムテックとは、女性特有のヘルスケアをテクノロジーで解決するという考えですが、irohaのラインナップはまさにこれに該当します。実際に未取引の企業様からの問い合わせが増えていますし、個人的に目標にしていた日本最大級のカタログ通販への掲載も始まりました。
次の目標は、大手雑貨チェーンへの導入です。実売店舗でいうと、生活に密着したドラッグストアで広がっているため、次は趣味性の高いアイテムが並ぶ雑貨の店頭に導入することができれば、今まで接点がなかったお客様にirohaを知っていただくことができるはずです。そう考えると、私が入社した当時と比べて、たった数年で当社を取り巻く環境は大きく変わりましたね。
共感と多様性が、自分を成長させる
irohaの営業として今後も意識していきたいことはありますか。
「自分以外はお客様」という私なりの仕事の価値観をメンバーにも共感してもらい、実践してほしいと思っています。実際、ことあるごとにそう伝えていますが、盲目的に従ってほしいというわけではないんです。
今あるiroha製品やこれからリリースされていく新商品を、1人でも多くのお客様に知っていただき、手に取っていただくことが、女性のライフスタイルを豊かにすると思っています。メンバーにも、そう信じて自分なりの仕事における価値観や行動理念を見つけてほしい。そう思うから日々のコミュニケーションでも、相手の性格や価値観、そのときの表情などを見ながら最適な伝え方を心がけています。私の価値観が受け入れてもらえたように、まわりの価値観も理解して受け入れながら成長していきたいですね。
最近では、営業本部のセールスマネージャーと、iroha事業部のプロジェクトメンバーという2つの役割を兼務させていただくことになりました。営業本部はいわゆるメーカーの営業部門として、自社が扱う製品の中からお客様のニーズに合うものを提案しますが、iroha事業部はirohaに特化して開発から売り方までを総合的にプロデュースします。iroha事業部での私の役割は、販路の開拓や販促物の企画といった営業戦略に関する部分がメインで、営業職として培った経験やノウハウを応用できる領域。
営業部門のプレーイングマネージャーとプロジェクトの兼務。入社当初の私には想像もつかないことをやっていますが、会社の理念や製品開発に対する情熱、完成品のクオリティに共感できたこと、そして1人ひとりの多様性が認められる文化であること。それらがベースにあるという感覚です。
知られていないアイテムを、未成熟のマーケットごと育てていく
これからのirohaブランドをどう考えていますか。
販売実績が伸びてきたとはいえ、まだまだirohaを知らないお客様の方が多く、製品としてのブランディングも伸びしろしかありませんし、女性向けプレジャーアイテムというマーケット自体もこれから拡大していく段階です。そんなタイミングだからこそ、1件の提案の質を高めるのと同じくらい、販売戦略を考えて実践することも大切です。
実は最近、「売れた!」という成果より「どう売る?」を考えている方がワクワクしている自分がいます。
たとえば、ドラッグストアなどの店頭販売とEC経由のオンライン販売という既存の販路に加えて、カタログ通販という新しい販路を見出して提案を続けた結果、お取引きいただけることになりました。また、美容サロンからの問い合わせが増えてきたことを受けて、美容サロン向けの卸売業を展開する企業様と業務提携し、そちらも新たな販路として稼働が始まりました。
この仕事を始めた原点の想いを変えることなく、マーケット全体に影響を与えられる仕事ができるようになってきました。当面の目標はirohaの認知度や売上をもっと伸ばすことです。そして、いつかirohaが製品としてのTENGAの認知度やブランドイメージを超えることができたら、最高に楽しいだろうなと思っています。